ディー・エヌ・エーは2015年10月7日、位置情報を利用したマッチングアプリ「Pinnote(ピンノート)」のiPhone版の提供を開始した。
店舗や施設にチェックインするとその回数に応じて、同じ関心をもつであろう「ピノトモ」と友達になることができるというもの。
使用できるのは18歳以上としているものの、ユーザー登録不要の匿名サービスで、サービスがコミュニティとしてどう浸透するか注目される。
依然として強い位置情報出会い系
スマートフォンのGPS(グローバル・ポジショニング・システム:全地球測位システム)機能を使用したマッチングアプリは、古くから多数登場している。
特にアメリカでは、男女の出会い系を目的としたFacebookアカウント連携の「Tinder(ティンダー)」が大きな注目をあび、最近でも「Happn」がシリーズBラウンドの巨額資金調達(1400万ドル)を実施したことで話題となった。
アメリカは出会い系サービスが、日本よりは普及しており、上の二大サービスは、それぞれ特徴を出しながら、この手のサービスの要である「ユーザー獲得」に躍起になっている状態。
一方の日本の場合、出会い系というとカジュアルなマッチングというよりは「確実に出あえる」ことに躍起になる傾向があるせいか、これまでも多くの未成年犯罪が発生したし、出会い系サイト規制法あれど犯罪助長を懸念する声が依然強い。
一方で、そうした負の側面から脱却し、アメリカ型のマッチング指向を求める声がある中の「Pinnote(ピンノート)」登場である。
先に紹介したTinderはユーザー数5000万人を超え、昨年スタートしたばかりのHappnはあっという間に600万ユーザーを獲得した。
日本の位置情報連携型のマッチングの草分けともいえる「Eyeland」は確認できる数値として120万ユーザーというものがあるが、全体のトーンとして出会い系はともかくジオ連動のカテゴリーが活況とはいえない状況。
ただ、インバウンドの外国人の急増という契機もあり、世界を覆うこの波は、遅くとも日本に到達する可能性はある。その中で「Pinnote」がどう評価されるのか注目したい。
